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理事長の部屋

NO.77 平成26年度(第46回)卒業式祝辞 (専門学校)

~~~前略~~~

今ほどは黙祷をささげて頂きありがとうございました。被災地の復興は、いろんな課題が山積しているためか、いまだ進んでいない状況を報道などを通して目の当りにするにつけ、私たちに出来ることは何かと自問自答します。

自然界に生きる私たち人間は、決して孤立して生きられるようにはつくられていません。このため、助け合う、ということが人間にとって、大きな道徳になっています。助け合うという気持ちや行動の本質は、いたわりという感情です。それは、他人の痛みを感じることや優しさと言いかえることが出来ます。いたわり、他人の痛みを感じること、そして、優しさはみな似たような言葉ですが、それらは私たちが生まれ持っているものではありません。ですから私たちは教育を通し、訓練をしてそれらを身に付ける必要があります。

被災地の方々へのいたわり、痛みを感じ、被災地の方々への優しさを自分の中で作り上げていくことが大切と思います。私たちひとり一人がそのように自分を作っていけば、日本社会や世界各地で起きている悲惨な局面に対しても、もっと平和で、仲良く、そして幸せに暮らせるようになると思います。

さて、この卒業式の会場にも、長年の夢であった、新幹線の走る音が聞こえてきます。計画から開通まで50年の半世紀の長きにわたり、日本が誇る技術革新の夢がついに現実となりました。夢を実現するためには、いろんな知識や技術が必要ですが、それと同様に、もしくは、それ以上に必要なものがあります。それは、目標に向かい、どのような困難があろうと乗り越えようとする「志」です。

新幹線の線路は鉄でできていますが、鉄は非常に錆びやすい鉄鉱石で出来ていますので、使わないと当然錆びてきます。

新幹線のレールも使わないと錆びてしまいますが、毎日、車輪と接触し、その摩擦により、錆びにくくなります。そして、鉄は叩けば叩くほど、磨けば磨くほど、鉄より硬い「鋼」となります。このように、新幹線のレールは車輪との摩擦に耐えることにより、より強いレールとなっていきます。

 卒業生の皆さんが船出する社会は可能性が充満している石箱のようなものです。これまで学んできたことを通して、常に目標そして「志」を持ち、その実現のためにもいろんな摩擦を積極的に体験して下さい。一日一日の積み重ねが、強く・魅力ある自分を作り上げてくれます。

出会いと別れは世の常ですが、卒業式を迎えた今日の別れの中にこそ、皆さんと私たち教職員の強い「絆」があることを忘れません。これからも健康でより一層活躍されることを念じながら祝辞と致します。

                                   浦山哲郎

2015年4月22日 | 理事長の部屋 |

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