Home > 理事長の部屋

理事長の部屋

No.74 素養と教養

平成254月6日          

 

平成25年度第17回富山福祉短期大学入学式

        

   ~~~前略~~~

 

本学の教育理念には、より高度な専門性を高めるためにも、人間としての素養・教養を高めることが重要であることが明記されています。素養とは、学問や技術の基礎をつくるための平素からの修養、即ち、「心がけ」「たしなみ」のことです。教養とは、学問や知識等によって養われた品格や品位のことを意味します。

素養や教養はどのようにしたら高めることが出来るのでしょうか?そして、それが結果として、より高度な専門的な学問につながるのでしょうか?これを新入生の皆さんと私達教職員で一緒に考え、作り上げていく文化が、富山福祉短期大学の教育の要にあることをお互いに認識共有し、それを実践していきたいと思っています。

 

皆さんはこれから医療・福祉・教育の分野を学びますが、今、日本社会は、どの分野においても、どの地域においてもグローバルに活動出来る人材の育成が極めて重要と言われています。お茶の水大学の藤原正彦先生は、ベストセラーになった、「国家の品格」の著書の中で、グローバルな人材には「4つの愛」が必要だと言っています。先ず、家族愛です。それから郷土愛、それから祖国愛で、この三つが固まった後で、最後に人類愛だと。そして、このうちのどれかが欠けていたら、世界に出て行っても誰も信用してくれないと明言しています。

 

既に2年経ちましたが、一昨年の311日に発生した東日本大震災は、1万8千人の死者・行方不明者を出し、いまだに31万人の人達が避難者としての生活を余儀なくされています。両親を亡くした幼い子供達、奥さんや子供達を亡くした中年の男性達など、被災者の人達が、失った家族のためにも、そして壊滅状態になってしまった郷土のためにも、必死で生き抜こうとしている姿が、世界各国から称賛されている「日本人の精神文化」だということを私達は改めて認識する必要があると感じています。

 

日本は世界の中でも物質的には相当に裕福な国になりました。しかしながら、日本人の精神文化の要であった、礼儀や日本人としての矜持・誇りを失ったと感じられる面も相当に多くなりました。これから始まる学生生活で、日本人の精神文化とは何か?それを基本に皆さんが目指そうとする専門分野とどのようにかかわらせていくかを多いに語りあって下さい。

 

私たち教職員もそれに相応しい存在になれるように、より一層頑張ります。

皆さんの入学を心より歓迎し、入学式の祝辞とします。

                          浦山哲郎

2013年4月25日 | 理事長の部屋 |

ページトップへ