新入生の皆さん、ご入学おめでとうございます。
そして、保護者の皆さん、本日は誠におめでとうございます。
また、年度初めのご多忙の中、多くのご来賓の方々のご臨席を賜り厚く御礼申しあげます。
新入生の皆さんには、今日から始まる学生生活が生涯での色々な想い出になるように、意欲的に学び・学校行事にも積極的に参加して欲しいと願っています。一方で、景気後退で就職環境も厳しくなっていることは皆さんも承知していることと思います。昨年度本校の就職率・進学率は95%と、不況下においても努力した結果だと思いますが、今企業や社会は、国家資格や様々な知識と同様に、或はそれ以上に、対人関係能力やコミュニケーション能力を求めています。
本来、日本人はもともと対人関係能力やコミュニケーション能力が高い国民でした。大人のみならず子ども達までも礼儀正しく、誠実で勤労精神旺盛で、大変に道徳性が高い国民として、外国の人たちからも尊敬されていました。
本校の教育目的に「徳性の涵養を基本として」という一節があります。「徳性」とは、道徳をわきまえた心、を意味します。「涵養」とは、自然にしみこむように養成すること、を意味します。
「徳性」というものは、ちょうどうつ伏せになっている器を、仰向けに直すようなものだと、哲学者の森信三は言っています。うつ伏せになっている器に、いくら上から水を注いでも、少しも内側にたまりません。ところが、一旦器が仰向きにされると、注いだだけの水は、一滴もあまさず全部がそこに溜まります。実際私達人間は、敬う心・感謝の心を起こさなければ、いかに優れた人に接しても、いかに立派な教えを聞いたにしても、心に溜まるということは少なくなります。
授業が始まる時・終わる時の「挨拶」、人とすれ違う時の「挨拶」。こんな日常の学生生活の中で、自ら進んで「挨拶」するだけでも、敬う心や感謝の心が芽生えてきます。
私たち教職員もそれに相応しい存在になれるように、より一層頑張ります。
皆さんの入学を心より歓迎しつつ、入学式の祝辞と致します。